狒々門の奥の入江のむじな島にて。

大猿の如きものを連れた天人らしきものを見たあの日から、ぼくはずっとここにいます。

2021-09-01から1ヶ月間の記事一覧

届かない手紙と、夢と現実と、狂おしいくらい黒いジャムのような闇の日記。

前略。 略すこともないのだけれど、前置きにするような言葉も見当たらないから。 そして、きみがこの手紙を読むことはおそらくないと思うから。 東京できみに「さようなら」と言ってから、たぶんもう10年くらい経つんじゃなかったっけ。もちろんぼくは色んな…

人間が野生の犬と対等に戦うには、天下の業物妖刀村正が必要な話。

今ぼくの住んでいる地域には、野犬がいる。 野良犬ではなく、あくまでも野犬だと思う。 野良犬と野犬がどのように違うのか、その厳密な区分に関しては詳しく知らないが、野良犬というのは人間に飼われていたが後に主人を失ったり捨てられたりした元ペットで…