狒々門の奥の入江のむじな島にて。

大猿の如きものを連れた天人らしきものを見たあの日から、ぼくはずっとここにいます。

長く鋭い爪で引き裂かれた彼女の右顔と、凶悪な殺虫兵器サボタージュ日記。

2021年4月にはじめた、このぼくのウェブログ狒々門の奥の入江のむじな島にて。』であるが、約5ヶ月経過した今、圧倒的に記事を書くのをサボっている。

 

4、5、6月は月に約10記事ほど書いていたが、7月に至っては1記事のみ、そして8月に入り、これがやっと2記事目である。

 

まあ厳密に言えばあえてサボっているわけではないのだが、客観的に見るとそういう体になっているのだろう。

 

さて、「サボる」って言葉がフランス語のサボタージュ(sabotage)を語源とした造語だということは、知ってる人は知っていると思う。詳細をここに綴るのは面倒くさいので割愛するが、「ディスる」とか「ダブる」とか「コピる」とか「デブる」とか、そういった類の言葉であろう。

 

てか「デブ」ってなんやねん、「デブ」って。「デブ」の語源が知りたい。

 

そんなわけで、きょうはまったく予定のない月曜日で、なんだか昨夜から汗だくになって眠りながら長い長い夢を見ていて、さっきやっと起床して、歯を磨いて顔を洗って、iMacの電源を入れて、100%のミックスジュースと炭酸水をごくごくと飲みながらこの記事を書いている。

 

昨夜眠る前に、台所のシンクに蟻が群れをなしていたので、「スーパーアリの巣コロリ」を設置したところ、大量の蟻たちが毒エサをすごい速さで巣に持ち帰りだし、その光景が滑稽であり、けれど同時になぜか無性に切なく、15分くらいずっと見つめていた。

 

スーパーアリの巣コロリのパッケージの裏には、蟻が運んだ毒エサは巣の中でみんなに分け与えられるので、幼虫も女王も皆死ぬ、というような恐ろしい説明が書かれていた。よく考えてみれば、圧倒的に凶悪な殺人兵器である。対人用ではないから殺人兵器ではなく殺虫兵器であるが、パッケージにはデカデカと「全滅!!」と書かれている。

 

人間っていったい何様なんだろう。

 

 

そういえば、さっきまで眠りの中で見ていた夢の話。

 

夢の中でおそらくぼくは渋谷にあるとある企業に就職(まあ転職かな)したらしく、その日は初出勤日で、社内でいろいろ説明を受けたり自己紹介をしたりしていた。

 

その会社のある場所が厳密に渋谷かどうかはわからないが、渋谷的な要素が豊富に見受けられる場所だった。ぼくは実際にいくつかの企業に所属して渋谷のオフィスで長いこと働いていたことがあるので、その記憶の名残なのかもしれないが、例えばその夢をリアルにヴィジュアル化した際には、その場所はたぶんまったく渋谷ではない場所なんだと思う。けれど夢の中でぼくはそこを渋谷だと思っているはず。

 

目が覚めてその場所を改めて思い返すと、渋谷のようでもあり新宿のようでもあり、ところどころ上野やら銀座やらのような気もする場所だった。

 

オフィスには女性が多く、昼休みの時間になると皆ワラワラとランチに向かい出す。

 

ぼくも外に食事に行こうとしてオフィスがあるビルの何階かから1階のロビーのような場所まで降りてくると、同じ会社のとある女性が前を歩いていたので声をかける。すると振り向いた彼女は唐突にぼくをハグする。ぼくもその流れで彼女をハグすると、

 

「この流れってなんなの?」

 

と恥ずかしそうに笑顔で囁かれる。それはこっちのセリフなのだが、夢の中ではありがちなシチュエーションかもしれない。

 

そして、その後やけに親密な雰囲気になった彼女と、彼女の同僚の女性たちと一緒にパン屋さんにパンを買いにゆくことになる。それはおそらくデパートの一階に店舗を構えるかなり大きくておしゃれなパン屋さんで、店員がすべて初老の外国人男性だった。

 

一緒にパン屋に入った女性たちは、ぼくに、あのパンが美味しいとか、このパンが人気だとか、そのパン屋の情報を色々と教えてくれる。その情報をもとに、ぼくはどれを買おうかと随分悩みながら店内をぐるぐる歩き回るのだが、いっこうにどのパンを買うか決められない。

 

すると周囲にさっきまでたくさんいた同僚の女性たちも、そしてぼくにハグをした彼女もいなくなっていた。

 

そういえば、会社のあるビルからパン屋まで歩いている途中だったと思うのだけれど、ぼくにハグをした彼女が、昔顔の右側にひどい怪我を負ったことがあって、いまはもう見てもわからないと思うけれど、それはかなり整形手術をしたからだという話をしていたような気がする。

 

パンが決められないぼくが自分のiPhoneに目をやると、新しい会社のぼくが所属する部署の上司から着信があったようだった。

 

すると突然、後ろから声をかけられて、それはやはり同じ会社の、50代後半くらいの女性で、

 

「なにを買ったの?」

 

と聞かれたので、なかなかパンが決まらなくてまだ買っていないことを告げる。

 

「じゃあ、きょうは食べなくてもいいんじゃない?」

 

彼女は笑いながらそう言って、自分の買ったパンの入った袋を下げて、走って店を出ていく。

 

再びiPhoneに目をやると、新たな着信が同じ上司から入っている、iPhoneの着信音は一度もなっていない。

 

ディテールを話し出すともっとすごくいろんなことがあったのだが、だいたいそんな夢である。

 

ぼくと親密になった女性の怪我を負った顔のイメージが、うっすら記憶に残っている。なんだか巨大な長く鋭い爪のあるなにかに、顔の半分をその爪で引き裂かれたような傷だった。

 

さて、今日はこれから、うっかり払い忘れていた先月分の電気料金を払いに行かなくてはならないのと、毎日の日課である10キロのジョギングをこなさなければならない以外は、前述のようになにも予定がないから、もう1記事くらい書くか。

 

そんなわけで、9月からはあまりサボらずウェブログを書こうっと。

 

まあサボタージュってことで言えば、別にサボってないけれど。

 

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今週のお題「サボる」