狒々門の奥の入江のむじな島にて。

大猿の如きものを連れた天人らしきものを見たあの日から、ぼくはずっとここにいます。

『エイリアン』マニアックのルイス・ノストロモと、スペインのバルセロナにある「エイリアン博物館」 がすごい!

一番好きな映画はなんですか?

「ぼくは映画が好きだ。」と公言していると、時々こんな質問を受けることがある。

 

「今まで観た映画の中で一番好きな映画はなんですか?」

 

この質問に対してぼくがなんと答えるかと言えば、本当に映画が好きな人はお気付きのように、これは圧倒的な愚問であって、一番なんてものは選べないのである。だからこう答える。

 

「好きな映画はたくさんあるので、一番なんてものは選べないよ、バカか。」

 

まあ初対面の人に「バカ」なんて言うと場合によってはぶん殴られるかもしれないので基本的にバカとは言わないが、「きみ、それは愚問だよ。」とは言うかもしれない。

 

というわけで、今日は好きな映画の話をしよう。

 

ぼくの大好きな映画『エイリアン』

ぼくの大好きな映画のひとつに、サー・リドリー・スコット(Sir Ridley Scott)監督による『エイリアン(Alien)』がある。

 

 

本作品の内容に関しては、ここでわざわざ述べるまでもないが、簡潔に言うと、「やべえ異星人」の話である。原題の「Alien」とはそもそもは外国人という意味合いを持つ言葉だが、この映画をきっかけに「やべえ異星人」という単語として定着してるようだ。

 

製作には、監督のリドリー・スコットをはじめ、脚本に『バタリアン(The Return of the Living Dead)』や『ヘルハザード・禁断の黙示録(The Resurrected)』のダン・オバノン(Dan O'Bannon)。

 

RETURN OF THE LIVING DEAD

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音楽には『猿の惑星(Planet of the Apes)』や『オーメン(The Omen)』などで知られる巨匠ジェリー・ゴールドスミス(Jerry Goldsmith)。

 

ジェリー・ゴールドスミス作品集

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Goldsmith, Jerry: 40 Years of Film Music

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製作には『48時間(48 Hrs.)』や『ストリート・オブ・ファイヤー(Streets of Fire)』の監督で知られるウォルター・ヒルなんかも関わっている。

 

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そして『エイリアン』制作陣として外せないのが、エイリアンことゼノモーフ(Xenomorph)の生みの親と言っても過言ではない、スイスの画家であり造形作家のH・R・ギーガーこと、ハンス・リューディ・ギーガー(Hans Ruedi Giger)であろう。彼は『スピーシーズ 種の起源(Species)』においても、“シル”の変形体のデザインを担当している。

 

 

『エイリアン』についての詳細は今回はなかり控えめに。

 

ノストロモなインテリアをDIYで再現した『エイリアン』マニアック

さて、ここから本作品についての様々なことに触れてゆくのもいいのだけれど、かなり内容が濃くなってしまうので、今回はこの『エイリアン』に関して、“超”のつくファンの話題を取り上げたいと思う。

 

スペインのバルセロナに住むルイス・ノストロモ(Luis Nostromo)ことルイス・エスクリバーノ(Luis Escribano)は、ノストロモ号の船内を自作で再現し、さらには『エイリアン』フィランチャイズのファンに対して一時間のツアーを提供する「エイリアン・ミュージアムAlien Museum)」あるいは「エイリアン博物館」を開設したそうである。

 

ちなみにこのエイリアン・ミュージアムの建設は2017年8月に始まり、予定としては2022年に終了するそうであるが、ルイスはミュージアムの制作過程などをYouTubeや各種SNSで公開している。

 

マニアックなエイリアン・ミュージアムの全貌

YouTubeの動画を見る限りでは、第一作目『エイリアン』のノストロモ号船内再現にとどまらず、ジェームズ・フランシス・キャメロン(James Francis Cameron)監督による『エイリアン2(Aliens)』のシーン再現や、それに関連したプロップのコレクションもなかなかの見応えである。

 

例えば、『エイリアン2』においてビル・パクストン(Bill Paxton)が演じる米国植民地海兵隊のウィリアム・ハドソン(William Hudson)上等兵が扱っていた動体探知機「M314モーション・トラッカー(Aliens M314 Motion Tracker)」とか、同じく米国植民地海兵隊のリッコ・フロスト(Ricco Frost)が着用している米国植民地海兵隊アーマーのチェストプレートとか、さらに米国植民地海兵隊のジェニット・バスクエス(Jenette Vasquez)とマーク・ドレイク(Mark Drake)が使用していることでもお馴染みの「M56スマートガン(M56 Smartgun)」などを確認することが出来る、すごすぎるよ、すごすぎて「米国植民地海兵隊」という語彙を多用しすぎた・・・。

 

というわけで、ルイスの動画を取り上げてみたい。

 

 

この『ALIEN Museum Nostromo [ Museo Alien BARCELONA ]』というタイトルの動画。ルイスのエイリアン博物館のセクションにはこの動画の公開時点で、『エイリアン』における「ノストロモ号の廊下」、「アッシュの実験室の壁」、「ナルキッソスの部屋」などのエリアがあり、また『エイリアン2』における「ハドリーズ・ホープの廊下」エリアも90%ほど完成しているとのこと。それ以降の作品群に関するエリアも制作中であるらしい、つまり『エイリアン3Alien³)』、『エイリアン4Alien: Resurrection)』、『プロメテウス(Prometheus)』、『エイリアン:コヴェナントAlien: Covenant)』のエリアが順次公開されるのだろう。

 

そして、このエイリアン博物館の制作過程の動画も公開されている。

 

 

いやはや、まさに『エイリアン』マニアックである。

 

ちなみにルイスの腕には、ウェイランド・ユタニ社のロゴがタトゥーとして刻まれている。マイケル・ファスベンダー(Michael Fassbender)とのツーショットもすごいけれど、腕にそのタトゥーを入れてるってことのほうがもっとすごい、さすが『エイリアン』マニアック!

 

 

『エイリアン』好きとしては、この場所のツアーに参加するためだけにでも、スペインのバルセロナを訪れなければならない。

 

サグラダファミリアなんかどうでもいいよ、と思えるレベルである。

 

というわけで、みなさんもスペインのバルセロナを訪れる際には、ぜひこのエイリアン博物館で執り行われる一時間超えのルイス・ノストロモのツアーに参加していただきたい。